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【大阪】東大阪市「荒本地区」「蛇草地区」の現実
  マスコミが一行も書かなかった、同和地区実態調査の驚くべき中身!
 談:広原盛明(元京都府立大学学長) 
 取材・構成:一ノ宮美成(ジャーナリスト)

汚職のデパート

  「地区全体がアウトローの集団と言われてもしかたがないような社会的荒廃状況がある」。去る1997年7月、人口52万人の都市、大阪府東大阪市に初めて共産党市長が誕生した。同市では、長年にわたって「汚職のデパート」として全国に名を馳せるほどの乱脈・腐敗市政が続いてきたが、その元凶は、部落解放同盟が支配する同和行政にあった。選挙の結果は、それに変革を望む強い声の現われだったといえよう。

  乱脈・不公正な同和行政の終結を公約に掲げて当選したのは、長尾淳三市長(当時)。長尾氏はその後、99年度第1回定例市議会で、「東大阪市における同和事業の終結に向けて」同和行政の現状分析と実態調査を行ない、今後の方向、課題を研究するための市長の委嘱機関「東大阪市同和行政研究会」の設置を表明する。市政始まって以来の出来事だった。そして同年11月、杉之原寿一・神戸大学名誉教授を会長に、学者、弁護士ら5人で構成された同研究会が設置されると、以降数回にわたって研究会を重ね、翌2000年8月、「東大阪市における同和事業の終結に向けての意見書」をまとめた。冒頭の言葉は、同研究会メンバーの一人であった広原盛明・元京都府立大学学長が、東大阪市にある2つの旧同和地区の実態調査から導き出した衝撃的な結論の一つである。

  「意見書」が発表されてから2年後の2002年4月、長尾市政は、乱脈・不公正な同和行政の元凶になってきた同和行政の「窓口一本化」、いわゆる同和事業のすべての窓口を解放同盟が牛耳る地区協議会(地区協)に絞るといった「地区協議会方式」の廃止を表明し、補助金も撤廃。同年3月の同和対策事業特別措置法の完全期限切れ後、大阪府が一般対策の名目で30事業にわたる「同和事業」を継続する方針を打ち出すなか、長尾市政はこれにも応じず、東大阪市は同和行政終結に向けて大きな一歩を踏み出したのである。しかし同年、長尾氏は任期切れを迎えて再選を目指したが、6月30日に行なわれた市長選で、公明党主導、部落解放同盟推薦の元NHK記者・松見正宣氏に敗れ、踏み出したばかりの同和行政終結の流れにストップがかかってしまった。東大阪市では現在、新市長のもと、早くも乱脈同和行政の復活が始まっている。

  そこで、「意見書」発表から2年半が経過した今日、改めて東大阪市・旧同和地区の実態について振り返ってみたい。「意見書」の持つ意義も含め、調査にあたった広原龍谷大学教授から話を聞いた。

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